2026年 労働基準法改正の重要ポイント
近年、日本では働き方の多様化や長時間労働の問題、労働力不足などを背景に、労働基準法の見直しが進められています。
テレワークや副業の普及により、従来の制度では対応しきれない課題も増えてきました。
そのため、2026年以降の改正に向けて、企業の労務管理に大きく影響する見直しが検討されています。
今回は、今後に備えて企業が押さえておきたい主な改正ポイントを整理してご紹介します。
1. 連続勤務・労働時間管理の見直し
現在の制度では、条件次第で長期間の連続勤務も可能となっていますが、健康確保の観点から見直しが進められています。具体的には、以下のような内容が検討されています。
- 連続勤務の上限規制(14日以上の勤務の制限)
- 法定労働時間週44時間の特例措置の廃止
シフトの組み方や人員配置を見直す必要が出てくる可能性があります。
2. 法定休日・休暇ルールの明確化
これまで曖昧になりがちだった休日や休暇の扱いについても、明確化が進められています。主な検討内容は以下の通りです。
- 法定休日の特定義務(曜日などの明記)
- 年次有給休暇の賃金を「通常賃金」に原則統一
- 時間単位有休の上限拡大
就業規則や社内ルールが現状に合っているか、確認しておきたいポイントです。
3. 勤務間インターバルの義務化
働きすぎを防ぐため、勤務と勤務の間に一定の休息時間を確保する制度も検討されています。
- 勤務終了から次の勤務まで原則11時間以上の休息確保
これにより、「遅くまで残業→翌朝すぐ出勤」といった働き方の見直しが必要になります。
4. “つながらない権利”への対応
デジタル化の進展により、仕事とプライベートの境界が曖昧になりつつあります。
- 勤務時間外の連絡
- 休日の業務対応
こうした状況を踏まえ、時間外の業務連絡ルールの整備や応答しない権利の保護などが検討されています。
5. 副業・兼業ルールの見直し
副業・兼業の広がりに伴い、労働時間の考え方も見直しが進められています。
- 労働時間の通算管理の見直し
- 割増賃金計算ルールの簡素化
企業としても、副業に関するルールや管理方法の整理が求められます。
6. 企業に求められる実務対応
法改正に向けて、企業側にもさまざまな準備が必要になります。
- 就業規則・雇用契約書の見直し
- 勤怠管理・給与計算システムの整備
- 労務管理体制の強化
- 従業員への周知・教育
特にシフト制の企業や人手不足の業種では、早めの準備が重要となります。
6. まとめ/今すべきこと
今回の改正は、働き方そのものに関わる内容が多く含まれています。
- 連続勤務の制限
- 勤務間インターバルの導入
- つながらない権利の整備
- 副業ルールの見直し
制度が確定してから対応するのではなく、今のうちから現状の労務管理を見直しておくことが重要です。
早めの準備が、トラブル防止とスムーズな対応につながります。
福岡労務では、これらの対応に関するアドバイスや、書類配布サポート、制度説明会の実施なども承っております。制度変更で不安のある企業様は、ぜひお早めにご相談ください。

